設立趣旨

まず始めに、よこはま福祉実践研究会について簡単に紹介させていただきます。よこはま福祉実践研究会では、障害を持つ仲間の実情や支援のあり方について研究し、実践することによって、地域の医療と福祉の向上の力となっていくことを目的としています。

私のクリニック(田中神経クリニック)はてんかん診療を専門としています。クリニックに通院する患者さんの中には、身体障害や知的および精神的障害を合併する患者さんが含まれます。これらの患者さんはてんかんの診療に加えて、生活を支援する福祉の支援を受けています。診療において、私が生活の質を高めようと心掛ければ、その結果として福祉事業所とのコミュニケーションが必然になります。福祉とコミュニケーションするこの診療方針に強い共感を示してくれたのが、現在のよこはま福祉実践研究会のメンバーです。

よこはま福祉実践研究会は2011年5月13日に発足し、次のことを大切にして活動してきました。

①福祉の先達に耳を傾ける

②目の前の利用者から学ぶ

③そのことを通じて仲間を広げる

④仲間から学んだ経験を目の前の利用者の生活に生かす

⑤利用者の生活の質を高めるための実践を発信する力をつける

具体的な活動としては、月に1回以上集まり、福祉、医療の現場で実践されてきた諸先輩にお越しいただき講演を聞いたり、支援が困難な利用者の支援や医療について検討したりしてきました。活動の成果として、2011年11月23日に「てんかん基礎講座」を、2012年11月23日に「実践報告会」を橫浜で企画し、たくさんの方にお越しいただきました。そして活動の輪をより広げていくために、以前より構想してきた「福祉を創る学校」を開校することとしました。障害を持つ仲間たちのライフステージをトータルにみる中で、医療、家族、支援の実践について学ぶ機会としたいと思います。「福祉を創る学校」は受講される方々だけでなく、講師が学ぶ場と考えています。講師が今の課題を自ら整理し、受講される方々と共に未来に向かう力を養う場としていきます。

よこはま福祉実践研究会は、今後「福祉を創る学校」を継続して開催していきます。研究会に興味を持たれた方、よこはま福祉実践研究会のメンバーと共に事例について考えてみたい方は是非事務局までご連絡下さい。

福祉・支援は一人ではできません。仲間が必要です。みんなで創っていくものです。もがきながら、考え、実践し、これからの時代に必要な福祉を共に創っていきませんか!

代表 田中正樹